空力ニュースレター/インデックス

Aerodynamics Index

空力ニュースレター/インデックス

空力ニュースレター No.18

2012.12.15

渦 - Vortex2 Saab Viggen 前回のWheelerのボルテックスジェネレーターは, 上の絵の右のように、前方のデルタで作った渦を2番目のデルタで増強するのだが、サーブのビゲンのようなアレンジのものは、どの様な作用なのかは把握していないが、お互いに影響しあっていることはたしかであろう。ビゲンの写真を見ると、主翼の端から35%ほどのところのリーディングエッジに段差がある。 こ...続きを読む

空力ニュースレター No.17

2012.09.09

渦 - Vortex 前回はノーズにつけたダイブリップ(カナード)が、大変な大きさのダウンフォースを産んでいるのに、その柔な薄板が撓んでもいなかった、と言う話しでした。のちのち、いろいろ考えたり、実験してみると図のようなことが起こっているようでした。ウイングの翼端でも、ガーニーでも同じですが、こういうものは非常に強い渦を作ります。前に話した電線のカルマン渦列も同じです、くじらの頭のところに見られ...続きを読む

空力ニュースレター No.16

2012.08.31

Dive Lip 1960年代のレースカーを見るとノーズの脇に、潜水艦のピッチをコントロールするダイブプレーンに似た傾きの付いた板が付いている。1969年式フェラーリ312Pスパイダーにフェラーリのエンジニア Giacomo Caliriがフロントグリップを増すために付けた所、エンツォ・フェラーリが「そんな醜いものが正しいわけないと」だいぶ興奮したそうです。「Dive Lips, Dive Pl...続きを読む

空力ニュースレター No.15

2012.08.11

ガーニーフラップ 前々回、BWB(全翼機)のプロジェクトマネージャーの Bob Liebeck 氏の名前が出たので、先にこのガーニーフラップの事を書きます。 殆どのレースカーウイングの後縁に付いているのがガーニーフラップ (Gurney Flap)です。上のウイングの絵がさかさまですと言う人は飛行機屋ですね。我々レース屋はこのようにさかさまに書かないと気分がでません。 空力のパーツという...続きを読む

空力ニュースレター No.14

2012.08.11

超音速 Pic.14-1 SR-71 Blackbird 前回は、大きい上に速度も音速近くで飛行するような大型飛行機は、どうやってテストしているのかを少し話した。ではもっと早く飛んだり走ったりするものはどうやってテストするのか?マッハ2とか10とかの超高速の風洞はファンで風を送るのではなく圧縮空気などを大きなタンクに貯め、それを一気に流す方法がとられる。タンクが空になるまでの数十秒間の間に...続きを読む

空力ニュースレター No.13

2012.07.01

レイノルズ数:前回からのつづき こちらは大きな飛行機。 下の写真は全幅約75m、サブソニック(マッハ0.7)で飛ぶ飛行機のモデルの風洞実験模様。 Pic.13-1 以下の写真 Courtesy of Fayette Collier, Ph.D.base Project Manager, Environmentally Responsible Aviation Integrated Sys...続きを読む

空力ニュースレター No.12

2012.06.18

レイノルズ数:前回からのつづき 形状による違い 一般的に角のはっきりあるブラッフボディー、つまり流れが剥離するポイントがはっきりとしているものはレイノルズ数が離れていても再現性がよく、剥離ポイントが微妙なものほど難しいと言われている。レースカーのモデルで言えば流線型のリアウイングなどは難しく、四角いブラケット類のほうが素直ということだ。しかしリアウイングもアスペクト比が小さいので、翼端からの渦のほ...続きを読む

空力ニュースレター No.11

2012.05.26

模型サイズと財布 大きな風洞に100%サイズのクレイモデルや実車を入れてテストする時もあれば、スケールモデルを小さな風洞に入れて行うときもある。スケールモデルのほうが一般的にはコストも時間もかからない。レースカーでは殆どの場合、最初から最後までスケールモデルで行われる。コストも時間も大分アバウトではあるが、大きさの3乗で効いてくる。25%のスケールモデルで開発するコストや時間が、50%モデルではお...続きを読む

空力ニュースレター No.10

2012.04.28

L/D 揚抗比 Cd,CLと説明してきたのでこの2つの数値の比であるCL/Cd = L/Dを説明します。ドラッグはより小さく、ダウンフォースは出来るだけ多いい方が良いのは感覚的にもわかります。 揚抗比は大きいほど良いということで今までに何度もこの数値がおおきな意味をもつこと述べました。飛行機の滑空比に似ています。より多く積め、よりスピードは速くということになる。飛行機のエンジンを止めたとき1キロ進...続きを読む

空力ニュースレター No.09

2012.04.14

ダウンフォースの歴史 いつごろからダウンフォースが重要ということがわかり、車に応用される様になったのであろうか? 1966年シャパラル2Eはリアウイングを搭載してきた。 1966年のルマンの出場した。 FORD GT40はまだ少しではあるがリフト状態であった。 1968年のモナコでロータス49Bはリアウイングを搭載した。 1967年日本グランプリに出場するはずであったピートブロックデザインの日...続きを読む

空力ニュースレター No.08

2012.04.07

コーナー速度 車は何で走ったり曲がったり出来るかといえば、理科の先生なら摩擦があるからと言います。車の重量+ダウンフォース、かける摩擦係数で摩擦円の大きさが決まります。ジェットエンジンやロケットエンジンを積んでいない普通の車なら、その車の最高性能はこのエンベロップからは、はみ出すことは出来ません。 基本的な最大コーナー速度は: µ:タイヤと路面間の摩擦係数 g:重力加速度 9....続きを読む

空力ニュースレター No.07

2012.03.09

下の図はまたまた古いですが、出典は [Fluid-Dynamic Drag] という本です。この本は空力屋には必需品のテキストで何でも載っております。Dr.Sighard Hoenerが集めた貴重なデータの宝庫です。しばらく絶版になっておりましたが復刻されてアマゾンでも購入できます。 上の図を見ますとやはり車の後端は魚の尻尾のような、またはソーラーカーのような長くて「すっと」しているのがドラ...続きを読む

空力ニュースレター No.06

2012.03.02

ソーラーカー 前回はCdについて話しはじめました。空気抵抗が大きい最悪の形状はお椀を風に向ってかかげたような形状で Cd=1.5-1.7、最良は流線型の回転体である紡錘形で0.03--0.08とかです。紡錘形(つむぐ、重り)は Tear drop shape(涙形)とかDrop tank(補助燃料タンク)形状などと言います。魚もこれに近い形状で、鳥も急降下するときは紡錘形に近いです。ハマーはCd=...続きを読む

空力ニュースレター No.05

2012.02.15

前回のエアボーン事故の続づきです。 フロントダウンフォースは主に地面効果から、リアダウンフォースはリアウイングからでした。リアウイングは床下全体のダウンフォースをも助ける効果があり、それは思われる以上の効果です。 ここでは深入りしませんが、車につけるリアウイングは車をメインウイングとしますとフラップの様な役割を果たします。 シングルエレメントウイング(フラップの付いていない一枚要素のもの)が...続きを読む

空力ニュースレター No.04

2012.02.07

空を飛ぶ車 何とも恐ろしい写真ですがこれはアメリカ、コネチカット州ライムロックレース場での写真です。車は前の白いマシンの後ろを走行中に接触もなしに宙に舞い、着地してエンジンブレースのパイプが燃料タンクをつきやぶり爆発炎上。私の友人であるドライバーは口が裂けただけで次の日にはTVに出演しました。 ちょうど搬送された病院には日本から来ていた女医さんが治療したそうです。ヘルメットが脱げて、何か金属...続きを読む

空力ニュースレター No.03

2012.01.31

前回は車というのは形状が産まれながらにリフト体質を持っているようなことを書きました。横から見て後ろの丸っこいワーゲンBUGやら昔のAUDI-TTなどはいかにもリフトは避けられないような形状です。新型2012のワーゲンが旧型と全く同じような形状で200馬力以上あるというのはちょいと心配ですね。 ( Fig.1 )1975 Road Vehicle Aerodynamic より これは...続きを読む

空力ニュースレター No.02

2012.01.24

実際の車のリフトやらダウンフォースの値はどのくらいなのでしょうか? 以下の表はいろいろなところから集めた値です。前回のワーゲンの話しは雑誌社が車体全体のスプリングレートをガレージで計測し(タイヤの変形を含めた)、実走行してサスペンションに取り付けたポテンションメーターやら最近ではレーザーで車高変化を計測して測定した結果です。ロードセルによる計測は生産車ではあまりプッシュロッドなど使用していないの...続きを読む

空力ニュースレター No.01

2012.01.20

Cd・CL・揚抗比 揚抗比は揚力と抗力の比です。車の場合揚力はリフト、抗力はドラッグです。単位は(Kg/時速)、または係数のCd,CLを使います。それぞれ "Coefficient of drag" , "Coefficient of lift" です。揚抗比はそれらの比であるCL/Cdです。Cd,CLの場合は車では前面投影面積(平方メートル)を使って計算...続きを読む

鈴鹿 美隆 (Suzuka Racing Svc.)

1980年代のIMSA GTP マシンやC カー、また現在もSUPER GT等、数々のチャンピオンマシンの空力を手がける空力デザイナー。Megane Ⅲ RS用 カーボンリアディフューザーClio / Lutecia Ⅲ RS用 フロントディフューザーClio / Lutecia Ⅲ RS用 カーボンリアディフューザーの設計・デザインを担当